予防接種を受けておくと、重症化しやすい病気を防ぐことができます。もし病気にかかってしまっても軽症で済ませることができます。赤ちゃんを病気から守るために予防接種を受けましょう。予防接種のスケジュール例や副作用について解説します。

定期接種

ポリオ(急性灰白髄炎)の予防接種で小児麻痺の感染を防ぐ



ポリオは一般的に小児麻痺と呼ばれ、日本では1960年代以降は予防接種の効果で自然感染は報告されていません。しかし、インドやパキスタンなどの一部でポリオの流行があることから、海外からのウイルス流入が懸念されています。2005年には、野生ポリオウイルスによる発症者の報告がなくなったインドネシアで、再びポリオが流行したそうです。
ポリオウイルスに感染すると1,000人~2,000人に1人の割合で手足に麻痺が起こり、その一部の人には麻痺が永久に残ります。呼吸困難により死亡するケースもあるそうです。 doc.jpgのサムネール画像

ポリオを受ける時期

・1歳半までに2回受けます

ポリオの接種の仕方

・ワクチンを飲み込みます

ポリオの予防接種についての注意

Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ型の3つのポリオワクチンウイルスが混ざった生ワクチンを飲み込みます。1回の接種では1つか2つの型だけに対する免疫しかできないことがあるので、2回受ける必要があります。
2回目のポリオ接種は、1回目から6週間以上の間隔をあけます。
当日、赤ちゃんが下痢をしている場合はポリオのワクチン効果が弱まるため予防接種は延期しましょう。
ポリオ予防接種後、2日以内に下痢をすることがあります。発熱や手足を動かしにくい様子があったり、首や背中にこわばりがある場合は受診しましょう。




結核はBCGの予防接種で防ぐ



現在でも毎年患者がでている結核はBCGの予防接種で防ぎます。

乳幼児は結核菌に対する抵抗力が弱いので、BCG予防接種で守ってあげる必要があります。
母乳を通じて赤ちゃんはお母さんから様々な免疫を分けてもらいますが、結核に対する免疫はお母さんからもらえません。そのため、生まれたばかりのちいさな赤ちゃんにも感染する可能性があり、BCGはほとんどの赤ちゃんが初めて受ける定期接種です。
乳幼児が結核菌に感染した場合、全身性の結核症にかかったり、結核性髄膜炎になったり、重い後遺症を残す可能性があります。戦前は不治の病とされていましたが、現在はよく効く薬が開発され患者は激減しています。それでも、毎年3万人近い患者が発生しているため、大人から子供への感染が心配されています。

BCGを受ける時期

・生後6ヶ月までに1回

BCG接種の仕方

・スタンプ方式

BCG予防接種についての注意

BCGは牛型結核菌を弱毒化してつくったワクチンです。スタンプ方式で上腕2ヶ所に押し付けて接種します。接種後は、しばらく服を着せずに乾かします。
接種後2~3週間後に、腫れたり化膿したりすることがありますが、BCGの免疫がついたサインです。バンソウコウをはったり、包帯を巻いたりせずに清潔を保ちましょう。
結核菌の抵抗力(免疫)をもっている既感染者がBCGを接種した場合、接種部分に発赤が見られる症状をコッホ現象といいます。赤ちゃんにコッホ現象がみられた場合は、すみやかに市区町村の窓口に相談し、病院を受診する必要があります。この時、家族も検査を受けることがあります。




破傷風・百日咳・ジフテリアは三種混合(DPT)の予防接種で感染を防ぐ



三種混合(DPT)予防接種とは、破傷風・百日咳・ジフテリア3つの病気をいっぺんに予防するためのものです。

破傷風は土の中などにいる破傷風菌がキズから体内に入ることで感染します。
破傷風菌が体内に入ると、菌が作る毒素で中枢神経が侵され口が開かなくなったり痙攣を起したりします。重症になると死亡することもあるそうです。
ジフテリアは菌の飛沫感染で起こります。偽膜と呼ばれる膜ができ窒息死をしたり、菌の毒素で心筋障害や神経麻痺を起すことがある死の危険がある病気です。
百日咳は今も世界各地で流行しています。1歳未満の赤ちゃんが感染すると、肺炎や脳炎などの重い合併症を起すことがあり、時には命にかかわります。

三種混合(DPT)受ける時期

・1歳までにⅠ期初回3回
・1歳半~2歳半の間にⅠ期追加
・4歳~小学校6年生の間にⅡ期追加


三種混合(DPT)接種の仕方

・皮下注射


三種混合(DPT)予防接種についての注意

三種混合(DPT)予防接種は、Ⅰ期初回3回、Ⅰ期追加、Ⅱ期追加と摂取回数が多いので接種し忘れがないよう気をつけましょう。
定められている時期に接種することで、より確実に免疫をつくることができます。何かの事情で間隔が空くようなことがある場合は、かかりつけの先生か自治体の窓口に問い合わせしましょう。
30年ほど前、百日咳のワクチンが改良され副反応が現れる頻度は大きく減りました。しかしながら、少なからず副反応の報告が出ているのが実状です。
初回接種1回目接種から1週間以内に薬12.7%、追加接種後1週間以内に約40.0%の割合で発生しています。これは、命に関わるような重篤な副反応ではなく、接種部位の腫れやしこりがほとんどです。まれに、腕全体が腫れることもあります。接種後に気になる症状が現れた場合は、かかりつけの先生に相談してください。




二種混合 麻疹・風疹(MR)の予防接種で乳幼児を守る



麻疹・風疹(MR)は二種混合の予防接種で、麻疹(はしか)と風疹(三日ばしか)から乳幼児を守ります。
麻疹は感染力がとても強く、はしかウイスルに免疫がない人が感染すると100%発症します。
発症すると、高熱、気管支炎、肺炎、脳炎、発疹などの症状が現れます。発症すると死亡することもあり、その大半は0歳から4歳の乳幼児といわれています。麻疹に対する特効薬はありませんから、予防接種は必ず受けましょう。
はしかに似た症状から三日ばしかと呼ばれる風疹は、妊娠中のお母さんが感染すると胎児に先天性風疹症候群が起こる可能性があります。

麻疹・風疹(MR)について

○麻疹・風疹(MR)を受ける時期
・1歳~2歳にⅠ期1回
・5歳~7歳にⅡ期1回

麻疹・風疹(MR)接種の仕方

・皮下注射

麻疹・風疹(MR)予防接種についての注意

接種後5~14日後に約8%に発熱、約6%に発疹の症状が出ることがありますが、ほとんどは1~2日でおさまります。接種後24時間以内にこれらの症状が出た場合は受診しましょう。
卵アレルギーがある場合は、医師による診察や皮内テストが必要になることがあります。アレルギーの度合いによって、複数回に分けて予防接種を受けることもあるようです。





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